暑い1日になりそうな8月の最初の日。
今日も動画再生のご協力ありがとうございます!!!
続々と嬉しいご感想をいただくなか、
私たち企画者の知人以外の方にも
広がりが見られることに気づいたので、
少々自己紹介と企画のきっかけをお話しておこうかと思います。
(長くなります)
私(なかじま さとみ)は、9年半前に出産事故を経験しました。
出産までは本当に元気に育っていたはずの娘が、
出産時に臍の緒が首に巻きついて酸素供給ができなくなり、
心肺停止状態で生まれてきたのです。
幸い一命を取り留めましたが、
その後の生活には常に「医療的ケア」と呼ばれる医療的な処置が必要で、
看護など全く無関係だった私に、突然、命と向き合う日常が訪れました。
1年のうち数ヶ月にも及ぶ入院が毎年のように繰り返され、
夫(なかじま りゅうじ)とともに疲弊していく日々。
それでも娘が少しでも健やかに過ごせるように
不完全ながらも精一杯の愛情で娘と向き合って過ごしてきました。
そして迎えた昨年10月から3月半ばまでの半年間の入院。
奇しくも、その入院期間はちょうど新型コロナウイルスの発生から
日本での流行までと一致し、私たちは日々移り変わる
医療現場の状況を肌で感じながら過ごすことになったのです。
今年の初め頃の予測は、スタッフも
「恐れすぎずインフルエンザなどと同様に感染に気をつけて」
というスタンスでしたが、日を追うごとに緊迫感が漂いはじめ、
病院玄関での問診が徹底されるなどウイルスに対しての印象が
患者・スタッフともにどんどんと変化していきました。
マスクは早々になくなり、1月頃にはほぼ全てのスタッフが
他の医療物品などでマスクを手作りして治療にあたる姿。
まだその頃には、一般のマスクはかろうじて手に入る頃だったので
「どうして一番必要な現場に、必要な物品が不足するのだろう?」
と不思議な気持ちでその様子を見ていました。
流行が本格化して緊急事態宣言が出されると、
それまで手に入っていたマスクも全く入手できなくなり、
ますます医療の場では緊張感が増していきました。
繰り返しますが、私たちの娘は、「医療的ケア」が必要な子どもです。
普段から入院は多く、月に1回以上の受診が必要で、
体に異常があれば緊急の受診も頻繁に行っている子どもです。
医療従事者・福祉従事者の方々がいてくれたからこそ、生きていられる子どもです。
そんな子どもたちを、感染の瀬戸際で今も看護したり
デイサービス(一般でいう保育園等の役割も果たす施設)などの
福祉サービスを遂行してくださっている方々が今もたくさんいて、
みんなギリギリのところで戦っている。
そう考えたら、何もしないという選択肢は私たちにはありませんでした。
まずは、手持ちのマスク2ケースを病棟スタッフに渡しました。
医療用ではないけれど…と遠慮がちに手渡す私たちに、
「ありがとう!!ほんっっっっっとうに全然足りないの!!!!!」
と、大事に抱えるように受け取ってくれたスタッフ。
心なしか、私には涙目にも見えました。
「医療的ケア児」の家族である私たちは日頃から感染防止には努めていること、
人工呼吸器などの医療機器を持ち運びながらの移動が大変なことなどから、
もともと むやみに外に出ることはありません。
手作りの布マスク使用などでなんとかしのげますが、
ともすると体液を直接浴びてしまう可能性のある彼女たち看護スタッフは
そういうわけにはいかないだろうことは容易に想像がつきます。
もしこの患者さんが感染していたら…
もし私が感染していて、患者さんにうつしてしまったら…
そんな思いを日に何十回と繰り返しているかもしれない彼女たち。
たった2ケースのマスクじゃなく、どうにかして
たくさんの物資を届けることはできないだろうか…
そう思案しているなか、目にした海外の作曲家のお話。
作曲家の地元の村が大きなコロナ被害を受けたため
自身で作曲した曲をyoutubeに載せ、広告収入や得られる印税などの収入を
全て村に寄贈しようという取り組みでした。
こうしたムーブメントなら、もしかしたら一般人である私たちにも
起こせる可能性はあるかもしれない
そう考えて生まれたのが、このプロジェクト、
Sing for carers! ケアするひとたちのために歌おう!
です。
今回の寄付先を
「日頃から医療的ケア児者を受け入れている県内の施設」と限定したのは、
広く「医療・福祉施設」とする寄付はすでに行われていること、
そして医療的ケア児者を受け入れる施設は、通常の施設よりも運営が難しい点にあります。
ただでさえコロナ禍で過酷な医療・福祉の現場ですが、
それに頼らざるを得ない人たちがたくさんいるのだという事実も
多くの方に知ってもらえるきっかけにもなればいいと思います。
たくさんの愛が、医療・福祉の現場で働くみなさんに届くよう、
改めて動画視聴のご協力をお願いします。
当事者である娘の現状を知ってもらおうと家族で出演しましたが、
私たちの映っていない歌詞動画も作成しますので、
流しやすい方を選んで毎日のように再生していただければと思います。
少しでも多くの物資を医療・福祉の現場へ!!!
ご共感の波が、大きくなっていきますように!!!!!!!!!!
ご読了、ありがとうございました。